88.木まじめ100ml
木桶仕込み復活!2022年に初搾り
職人醤油 No.88
木桶仕込みの復活
2022年に数十年ぶりとなる木桶仕込みの醤油が搾られました。井上本店の創業は元治元年(1864年)。そこから6代に渡って醤油づくりを続けてきましたが、ここ半世紀ほどは開放型コンクリート槽を使ってきました。日本全体が経済成長をしている時に、天然醸造で量産するために多くの醤油メーカーが導入をした熟成容器です。
自分たちが食べて美味しいと感じるものをつくる
ただ、寿命を迎えるコンクリート槽がでてきました。当然、プラスチックや鉄製の大型タンクも選択肢にあがったはずですが、吉川社長の決断は木桶仕込みに戻すことでした。生産量は少なくなりますし、管理の手間は増えます。
でも、修平さん、遼さんという息子2人が戻ってくるタイミングで、「自分たちが食べて美味しいと感じるものをつくる」、そのための容器として木桶に至ったそうです。
小豆島からやってきた木桶
木桶は小豆島のヤマロク醤油から譲り受ける形で、レンガ蔵の中に設置されました。そして、当代では初めてとなる木桶仕込みがスタート。「醤油の元になる麹つくりは変わっていませんが、諸味の発酵の進み方が違うんです。そして、特に香りに違いがありました。やさしくて香ばしい香り、とてつもなくうれしかったです」。
YouTubeの動画は必見です
上の動画にこれまでの経緯や井上本店の日常がまとまっています。特に6:40あたりからキノコと木まじめ+オリーブオイルのパスタの夕食の光景が個人的は好きです。ぜひご覧ください!
コツコツと真面目に
国産大豆と小麦で一年熟成。透き通った赤橙色のきれいな濃口醤油です。仕込みの段階から話は伺っていて、大きな挑戦にもなるこの醤油、どんな名前になるのだろうと楽しみにしていました。「木まじめ」にすることにしたと聞いて、とてもしっくりきました。当たり前のことにコツコツと真面目に。井上本店の人たちの姿勢や、この醤油の味わいにぴったりだなと感じました。
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