









おいしい卵を更においしく食べるTKG用
職人醤油 No.
卵かけご飯用の醤油は永遠のテーマ
元松屋銀座店スタッフのもーりです。
私が卵かけご飯に目覚めたきっかけは、全国の養鶏場から届く卵をバイキング形式で販売している「幻の卵屋さん」と出会ってから。そこからというもの、卵かけご飯の登場頻度が一気に上がりました。そして、たくさんの卵を食べるうちに気づいたんです。まず、スーパーに手軽に買える卵といわゆるブランド卵では、合う醤油がまったく違うということ。それに、「おいしい卵」とひとことで言っても、そのおいしさのタイプが色々あることも。
たとえば、
・白身と黄身のバランスが絶妙な卵
・黄身が濃いオレンジ色で味も濃厚な卵
・明るい黄色の黄身で、やさしい甘みのある卵
それぞれの卵に、それぞれ合う醤油が違うんです。卵かけご飯が好きな方の中には、お気に入りの卵を養鶏場から取り寄せているという方も多いのではないでしょうか?せっかく最高の卵を手に入れたなら、かける醤油にもこだわってほしい。
私が、さまざまな卵と醤油の組み合わせを試してたどり着いた、おすすめの組み合わせをご紹介します。卵の魅力をさらに引き出す、最高の一滴をぜひ見つけてください。卵かけご飯LIFEが、もっと楽しくなりますよ!
醤油らしさがまったくない「おいしい塩水」
しろたまりの甘みと香りは、黄身がオレンジ色で味の濃い卵と相性抜群!最初に広がるのは、しろたまりのやさしい甘みと香り。そのあとから、卵本来の甘みがふわっと顔を出します。うま味の強い卵こそ、醤油味にしてしまうよりも、やさしい塩気で食べるのが正解。卵そのものの甘みが、ぐっと引き立ちます。スイカに塩をひとつまみ—甘みが際立つ、あの感覚です。
しろたまり/日東醸造(愛知県)
白醤油の中でも、このしろたまりはちょっと特別。実は、大豆を一切使っていないんです。原材料は、小麦・塩・焼酎のみ。一般的な白醤油は少しだけ大豆が使われていて、ほんのりと醤油らしい風味がありますが、しろたまりにはその「醤油らしさ」がまったくない。蔵元さんいわく、「おいしい塩水」っていう表現がぴったりなんだとか。小麦のやさしい甘みと香りがふわっと広って、本当に不思議でおいしい塩水なんです。また、一般的にはカビの発生を防ぐためにアルコールを加えるのですが、代わりに焼酎を使用しているのも特徴です。
塩としろたまりの違いは何か?それはやっぱり、しろたまりならではのやさしい甘みと、ふんわりとした香り。ただしょっぱいだけではなくて、卵の甘みやうま味を、最大限に引き立ててくれるんです。一度食べたら、忘れられない味になると思いますよ。
では、普段の卵で卵かけご飯をするときに、しろたまりをかけたらどうなるのか?もちろん合わないわけではないのですが、最初の印象は「ちょっとしょっぱい」と感じるかもしれません。というのも、しろたまりには醤油らしいうま味がほとんどないからなんです。だから、普通の卵には、しっかりとうま味のある濃口醤油や、甘みやだしの入っただし醤油の方がバランスよく楽しめると思います。
おいしい卵にはおいしい塩気を
おいしい卵には、しっかり塩気を合わせた方が、卵本来の甘みがより引き立つんです。おすすめなのは、白身と黄身のバランスが絶妙な卵や、黄身が濃いオレンジ色で味も濃厚な卵。卵と醤油のバランスが絶妙なので、卵も醤油もおいしい!淡口醤油はしょっぱくて苦手という方にも、ぜひ一度試してみてほしい組み合わせです。
うすくち天然醸造醤油/片上醤油(奈良県)
この5本の中で、私の一番のおすすめがこちら。淡口醤油の中でも、うま味をしっかり感じる個性派タイプ。手がけているのは、自称「食いしん坊」の片上さん。淡口醤油ならではのやさしい色と香りはそのままに、ぎりぎりまでうま味の強さを追求しています。見た目は少し濃いめですが、うま味と塩気のバランスが絶妙で、このしっかりとした塩気が、卵の甘みをぐっと引き立ててくれるんです。
しろたまりとの違いは、ちゃんと醤油の味がするということ。とはいえ、濃口醤油のように主張が強すぎるわけではなく、あくまで素材を引き立てる淡口醤油ならではのアプローチです。
では、普段の卵で卵かけご飯に使ったらどうなるのか?これはしろたまりのときと同じで、合わないわけではないけれど、やはり最初の印象は「しょっぱい」と感じてしまうかもしれません。しろたまりよりも、塩気はしっかりと感じられます。
醤油がおいしい卵かけごはん
おすすめなのは、黄身が濃いオレンジ色で味も濃厚な卵や、明るい黄色の黄身でやさしい甘みのある卵。卵のインパクトが強くても、やさしい甘みがあっても、醤油が自然になじんで、ちゃんとおいしくまとまります。卵の甘みと醤油のうま味が合わさって、思わず笑顔になる卵かけご飯の完成です。
幻醤/畑醸造(富山県)
約40種類もある濃口醤油の中で、おいしい卵の卵かけご飯に合わせるなら—断トツでおすすめしたいのが、この一本。卵よりも醤油が前に出すぎることはないのに、口に入れた瞬間、「醤油っておいしい!」と感じさせてくれる、不思議な存在感があります。塩分は20%と、濃口醤油の中では高め。でも、舐めると全くしょっぱくないんです。むしろ、ほんのり感じる塩気が心地よくておいしい。そして、何よりも香りがとにかく良い。木桶で三年熟成しているからこその、力強いうま味と深み。この熟成感が塩分を包み込み、塩辛さを感じさせないんだと思います。
だから卵かけご飯には、ほんの少しだけで十分。卵の甘みがぐっと引き立って、おいしさが際立ちます。むしろ、いつもの卵でも、幻醤をひとかけすれば、ふわっと香って、しっかりうまいんです。
強すぎないからこそ卵にあう溜醤油
おすすめなのは、白身と黄身のバランスが絶妙な卵や、明るい黄色の黄身でやさしい甘みのある卵。そんな卵に合わせると、醤油のうま味はしっかりと感じるのに、全くしょっぱくなく、卵の甘みをぐっと引き立ててくれます。こんなふうに、大豆のうま味がしっかりありながら、卵と自然になじむ溜醤油、なかなかありません。
伊勢藏 丸大豆醤油/伊勢藏(三重県)
この溜醤油、ちょっと変わっていて、しっかりとうま味はあるのに、色は明るく、さらりとした軽やかな味わいなんです。つくったのは、三重県の伊勢藏・五代目、式井一博さん。「醤油を仕込む人も、食べる人も減っている。たまり離れした世代に、もう一度ふり向いてもらえるような、あたらしい溜醤油をつくりたい」そんな想いから生まれた一本です。溜醤油が根づくこの地域で、地元の若い世代に向けて、溜醤油と濃口醤油のちょうど真ん中を狙った独自の味わい。三重県産の丸大豆と小麦を使い、木桶でじっくり熟成させて仕上げました。とろみは控えめ。でも、うま味はしっかり。見た目は明るく、さらっとした口当たりなのに、大豆の力強さがしっかりと残っているんです。だからこそ、卵かけご飯と抜群に合うんですよね。
一般的などろっと濃厚な溜醤油を卵かけご飯にかけると、どうしても醤油の味が前に出てしまいがち。濃厚な味わいが好きな方ならそれもアリかもしれませんが、私は「せっかくおいしい卵なんだから、卵の味をちゃんと引き立ててくれる醤油で食べたい」と思うんです。この醤油なら、それが叶います。濃い目の醤油で卵かけご飯が食べたいけど、卵の邪魔はさせたくないーそんな方にぴったりの一本です。幻醤よりも塩気はやさしく、大豆のうま味はむしろもっとしっかり。そんな卵かけご飯になりますよ。
末廣醤油×職人醤油 コラボだし醤油
おすすめなのは、黄身が濃いオレンジ色で味も濃厚な卵。淡口醤油のさっぱりとした味わいに、昆布と椎茸のだしがほどよく溶け込んだ、ストレートタイプのだし醤油。あくまで、卵が主役!やさしいうま味と控えめなだしの風味が、卵にそっと寄り添って、上品なおいしさに仕上げてくれます。だし巻き卵にもぴったりで、これ一本で味が決まり、卵の色もきれいなまま仕上がりますよ。
うすくちたまごかけ/末廣醤油(兵庫県)
実は、職人醤油のラインナップには、「たまご」と名のつく醤油が3種類、さらにだし醤油は9種類あります。濃縮タイプ、ストレートタイプ、ベースとなる醤油も白醤油から溜醤油までさまざま。ここまで種類があると、正直「どれを選べばいいの?」と迷ってしまいますよね。その中でも、おいしい卵の卵かけご飯におすすめする理由。それは、淡口醤油で有名な兵庫県の老舗・末廣醤油と職人醤油が共同で開発した一本だから。そもそもが、「おいしい卵を、もっとおいしく食べるための醤油をつくろう」という発想から生まれたんです。
他のだし醤油との大きな違いは、
・淡口醤油がベース
・あえてかつおだしを使わず、昆布と椎茸だしのみ
この2つが最大の特徴です。
醤油の味が前に出すぎず、ふわっとやさしい香り。淡口醤油ならではのすっきり感に、昆布と椎茸のやさしくふくよかなうま味が重なって、卵のおいしさを自然に引き立ててくれます。まさに、最強の組み合わせ。
椎茸だしを使った「卵かけご飯専用醤油」は、他にあまりないような気がします。正直なところ、椎茸の風味には好みが分かれるところもあります。もちろん、「椎茸はどうしても苦手!少しでも入っていたら無理…」という方には向かないかもしれません。ですが、うすくちたまごかけは椎茸の風味が強すぎず、とてもやわらかな仕上がり。何度も試作を重ねてたどり着いた、この絶妙なバランス。ぜひ一度、試してみてほしい味わいです。
文:もーり(職人醤油)
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