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甘口醤油で肉を楽しみたい!

セール価格€14,95

店頭で接客をはじめたばかりの頃、驚いたことがあります。それは、「甘口醤油はありますか?」というお客様が、思っていた以上に多かったこと。関東で生まれ育った私にとって、甘口醤油はあまり馴染みのない存在でした。実際、関東のスーパーや百貨店ではあまり見かけませんよね。でも、こんなにも多くの方が探しているなんて。「甘口醤油といえば九州」というイメージが強いかもしれませんが、実は日本各地、特に海沿いの地域で根づいている味なのです。職人醤油では、北陸から九州まで、個性あふれる甘口醤油を多数取り扱っています。

今回はその中から、肉料理に合わせて使い分けが楽しめる5本を厳選し、セットにしました。「地元の甘口醤油しか使ったことがない」という方も、新たな甘口醤油の世界へ、そっと一歩、踏み出してみませんか?

職人醤油 No.

甘口醤油について

実は、日本農林規格(JAS規格)には「甘口醤油」という定義はありません。けれど、九州や北陸などの地域では、しっかり甘さを感じる醤油が刺身用として親しまれてきました。職人醤油では、原材料にアミノ酸液と甘味料が加えられている醤油を「甘口醤油」としてご紹介しています。

製法で分けると、
・本醸造
・混合醸造
・混合
という3つのタイプがありますが、アミノ酸液を使った「混合」「混合醸造」のものが「甘口醤油」にあたります。アミノ酸液そのものに甘みはついていないのですが、甘味料を併用することが多く、しっかりとした甘さのある醤油に仕上がります。なお、これらの添加物は、しょうゆのJAS規格で使用が認められているものです。添加物が使われているからといって、醤油の良し悪しをそれだけで判断することはできないと思っています。よく「安く作るために添加物を使う」と思われがちですが、実はその逆。添加物を使うことで、むしろ製造原価が上がることもあるのです。

いなか醤油/畑醸造(富山県)

1本目は、富山県・畑醸造のキリっと系の甘口「いなか醤油」。
九州と北陸――どちらも甘口醤油の地域ですが、甘さの度合いに関わらず、その味わいには明確な違いがあります。たとえば九州の甘口は、まず甘さが立ち上がり、その後に醤油の風味が追いかけてくるような味わい。一方で、北陸の甘口はその逆。まず醤油の輪郭がキリッと立ち、あとから甘さがふんわり広がるタイプです。

「いなか醤油」は、北陸の中でも甘さは控えめ。醤油のコクと甘みがバランスよく調和しているので、後味に甘さだけが残らず、料理にも使いやすいのが魅力です。
角煮や肉じゃがに使えば、豚肉の臭みを感じさせず、全体がまとまりのある味わいに。もちろん牛肉にも◎。「キリッと仕上げたいけど、しょっぱくしたくはない」、そんな牛丼や焼肉のたれにもぴったりです。

はさめず/福岡醤油店(三重県

2本目は、三重県・福岡醤油店のさっぱり系の甘口「はさめず」。
九州の甘口ほど甘くはなく、北陸ほどキリッともしすぎていない。ちょうどその中間のような、醤油のコクは感じながら、さっぱりとまろやかで落ち着いた味わいです。甘さは控えめで、関東の方が使っても違和感がなく、「これなら毎日使える」と思えるような、優しくて自然な甘みが魅力。料理に使えば、素材の持ち味を引き立てつつ、全体の味をまるくまとめてくれる一本です。

たとえば、「はさめず」で作る焼肉のたれは、市販のたれのようなやさしい甘さに仕上がり、豚肉の脂とも好相性。重たくならず、あと味もすっきりとしています。他にも、コロッケや肉じゃがのような、じゃがいも×ひき肉・豚肉の料理にもぴったり。甘さが控えめなので、素材の甘みがちゃんと活きるのです。手羽元のさっぱり煮や鶏そぼろにもおすすめ。「しょうゆ+みりん」で甘辛く仕上げる定番メニューを、くどくせず、あっさり上品な味わいにしてくれます。

こいくち 甘露/吉村醸造(鹿児島県)

3本目は、鹿児島県・吉村醸造のとろみのないタイプの九州の甘口「こいくち甘露」。
鹿児島では定番ともいえる甘口醤油で、コクのあるうま味と奥深い甘みのバランスが絶妙。九州の甘口に多い“とろみ”はなく、塩分も控えめ。「甘いけど、こってりしすぎない」というのが魅力です。だからこそ味が調えやすく、煮物がおいしくできると関東の方からも好評なのです。

家庭料理の定番、肉じゃがや鶏の照り焼きも、隠し味いらず。コク・うま味・甘みのバランスがこれ一本で決まるので、料理がぐっとラクになります。さらに、牛の薄切り肉で巻いた肉巻きおにぎりや、牛丼にもぴったり。甘辛いたれがごはんにしっとりと染みて、思わず箸が止まらなくなるおいしさに。牛肉のうま味と「こいくち甘露」のコクが合わさって、ごはんも肉もさらにおいしくなる魔法のような組み合わせです。

さしみ醤油/久保醸造(鹿児島県)

4本目は、鹿児島県・久保醸造のとろっとタイプの甘口「さしみ醤油」。
タレのようにとろっと濃厚で、鹿児島県特有の強い甘みが特徴。とろみがあるのでしっかりと余韻が残り、職人醤油の甘口醤油のラインナップの中でも、最も甘い醤油です。商品名は「さしみ醤油」ですが、もちろん魚だけでなく肉料理にも大活躍。濃口醤油に再仕込醤油を加えていて、濃厚なうま味と奥深いコクが凝縮された一本です。

このとろっと甘い醤油は、馬刺しにぴったり。馬肉のクセや血の風味をやわらげ、まろやかに包み込んでくれます。また、牛や豚より脂があっさりしている馬肉は、甘めの醤油でコクをプラスすると、うま味がぐっと引き立ちます。甘めのすき焼きにもおすすめです。すでにうま味と甘みをしっかり感じる醤油なので、この一本だけでも味が整います。甘辛く味付けされた牛肉に卵を絡めれば、それはもう至福のひとときです。豚肉料理の定番・生姜焼きも、すりおろし生姜をピリッときかせて、こってり甘い醤油で甘辛く。お子さまも食べやすい味わいに仕上がります。

漆黒/山川醸造(岐阜県)

5本目は、岐阜県・山川醸造のどろっと濃厚なだし醤油「漆黒」。
いわゆる甘口醤油とは異なり、2年熟成の溜醤油をベースに、鰹・ムロアジ・昆布・椎茸のだしと、みりん・砂糖を加えたとろっとした濃縮タイプのだし醤油です。"醤油"というよりは、“タレ感覚で使える万能調味料”。普通の醤油では出せない深いコクに魅了されて「漆黒だけリピートしています!」というファンも多い人気商品です。

ステーキや焼肉には、そのままストレートでかけて。どろっと濃厚なうま味が肉の表面にしっかりと絡み、豊かなだしの風味とともに肉のうま味を底上げしてくれます。お買い得な肉も、これ一本でまるで別格の味に。牛丼・すき焼きには、水で割って煮込むだけ。これだけで本格的な味わいに仕上がります。みりんや砂糖を足す必要もなく、だしの効いた甘辛味が肉や野菜にしっかりと染み込みます。卵かけご飯にもおすすめの醤油なので、卵との相性も抜群。「漆黒」をまとった肉と生卵の組み合わせは、一度食べたらまた食べたくなる味わいです。


文:もーり(職人醤油)

甘口醤油で肉を楽しみたい!
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