
最大限の手間をかけて、最大限の丁寧を目指したい
大臣賞の受賞は三年連続の七回目。渡辺和夫さんの口から出るのは一貫して「震災からの復興」。そして、福島県の組合で紅林孝幸さんを中心に開催している勉強会仲間の存在を強調する。「福島県の醤油が優秀賞以上に11品入選していることが、なおのこと嬉しい」というのが渡辺さんらしい。
ある日、蕎麦屋で目にした雑誌。そこに記されていた「かえし」をヒントに醤油づくりに応用してみると、香りが際立って深みが出た。これはいけると直感し、蕎麦屋に指導を仰ぎ試行錯誤を繰り返したという。「作業工程も増えて時間もかかりますが、日本一丁寧な醤油づくりを目指したいです」。
